杉村敏之-雑記

文章ウェブの制作、承り〼。

好きなもの。

最近仕事で文章を扱うことが増えて嬉しい。自分で書く以外に人の文章を見るという仕事が増えたのだ。そんななか今日面接をした。ライターを志望する美大生。ぼくが面接を受け持つときには必ず好きなものはありますかと問うことにしている。好きなものはなんでもよい。偏執的なこだわりを持つこと、陶酔できるなにかがあること。好きなものを好きと恥じることなく言える人に好感を覚える。ぼくには好きなものがたくさんあって、そのそれぞれの好きなもののおかげで新しい好きなものを獲得できている。この好きはどの好きが連れてきて、この好きはどの好きがもたらしたのか。そんなことを系統立てて頭に浮かべることも好きで、好きの先も後もなくなってただの好きだけがぼくの内側に残ったり、ひっかかったり、うずくまったり。
今日もそうだった。学生は答えたと思う。そのあと逆にぼくは問われた。あなたの好きなものはなんですかと。あれ、なんだっけ。少し答えに窮した。