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盆の入りに合わせる手が引き寄せたのは夏。

仕事を終えて家に帰ると、勝手口脇の作業台に迎え火の支度がしてあった。 馬と牛をどちらを焚くか地域によって異なると耳にしたことがあるが、我が家は牛を迎え火に焚く。これは関西で育った母の流儀である。そう言えば朝、最寄りの駅まで向かう道すがら、どうも香の匂いが気になったのは、今日が盆の入りだったからなのだと合点がいった。信心など微塵もないが、こういった暦に寄り添……

あやふやでいいのかもしれない

仕事でお寺の撮影に立ち会った。 そこは実家から歩いて15分ほどの小高い丘にあるこじんまりとした清潔なお寺で、幼い時分に通っていた小学校の近くでもある。撮影はパンフレット制作のための素材蒐集で、忙しなく立ちまわるカメラマンを横目に、朝から夕刻までのまるまる半日、ずいぶんとのんびりさせてもらった。 敷地内の墓苑を俯瞰で撮影する目的であがった新館の屋上……